折尾駅には鹿児島本線と筑豊本線を結ぶ短絡線が2本ありました。
筑豊本線中間側から鹿児島本線黒崎側へ向う短絡線は、現在、折尾駅6・7番のりばがあります。もう一つの短絡線、鹿児島本線水巻側から筑豊本線若松側へ向う線は、廃線となっており、その跡を見ることができます。(空中写真内・黄文字)
この短絡線は昭和5年5月15日に「折尾〜本城信号場」を結ぶ
新設単線として開業しました。
(ちなみに本城信号場は、明治41年5月15日に本城信号所として開業していました。大正2年2月5日に専用線貨物の取り扱い開始〈←古い地図に載っている、サンリブ方向へ向っていた線か?〉と同時に信号場に変更になっています)
本城信号場は昭和45年6月29日に
折尾駅との継電連動装置工事完成によって廃止されて、折尾駅構内に併合されましたが、短絡線自体は昭和60年5月2日の廃止まで存続していました。
では、跡を見てましょう。
鹿児島本線との分岐付近にあった盛土と架道橋が撤去されて駐輪場になっています。用地の端々に用地杭が残っています。
↑国道199号線と筑豊本線がクロスする踏切より鹿児島本線側を見たところ。
↑こちらは若松(本城信号場)側を見たところ。踏切待ちの車の頭上にガーダー橋が架かっていました。
↑先ほどの踏切から少し若松側へ進んだ所に橋台跡が残っています。
国道の踏切は交通量が多くて危ないってことで、この道はよく歩いてたなぁ。
↑線路跡は筑豊本線に沿って緩やかな勾配が続いています。
↑コンクリート製の橋台です。
↑「けたに注意」サビ具合がたまりませんねぇ。
↑線路跡に登って折尾駅方向を見たところ。レールやマクラギは残ってませんが、
バラストがあちこちに残っていました。
↑当時の物か不明ですが、杭とケーブルのコンクリート蓋がありました。
↑しばらく進んで振り返ってみた。夏場は大変なことになってそうですな(笑)
まだまだ進めそうな感じでしたが時間の都合&軽装備だったので退散・・・。
橋台付近と比べると高度が下がってるのがわかりますね。
5年前の写真ですが、この先の国道199号線バイパスに接近する付近の踏切(大浦1踏切)に残る短絡線跡を掲載します。
↑折尾方向を見たところ。足下に短絡線の線路を剥がして埋めたのが確認出来ます。
↑遮断機は短絡線跡の外にあるので、ひと目で線路があったことがわかります。
↑こちらは若松方向を見たところ。短絡線跡は草むらの中へ・・。
この短絡線に列車が走っているのは、室木線と香月線の共通運用だった旧型客車の回送列車しか見たことがありません。ゆっくり進むそのブルーの姿は今でも忘れられません。かつては貨物列車も若松に向けてたくさん走っていたんでしょうね。
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