海岸沿いにかろうじて道路は続きます。元々が単線分の幅しかないわけですから、普通車同士の離合は少々骨が折れます。(注・進行方向が逆)
海岸を眺める。列車から眺める景色もきっとこのような感じだったのでしょう。
しばらく進むと廃線は再び国道に合流します。この国道沿いにある石碑がこれ。隣接してバスの停留所があり、ここの名前は「千々石海水浴場前」となっています。
駅祉隣接石碑に埋め込まれている写真。千々石駅が現役の時に撮られた写真です。ここには給水設備と機関車庫があったとのこと。客車には車庫がなく、雨ざらしの憂き目に遭っていたようです。
石碑は大通り沿いにありますが、肝心の鉄道はもっと海沿いの、この道路を走っていたのではないでしょうか。今までの道路の進み方からいうと、ここが妥当だと思い、色々調べてみましたが、残念ながらこの推論を裏付ける構造物は何も見つかりません。せいぜいぐっと年代が下った建設省の用地杭くらいです。
大規模醸造倉庫。駅そばであったことを物語る数少ない遺構でしょう。ちょうど駅祉石碑の向かいに位置しており、輸送には鉄道を利用していたのかな? と想像力をかきたたせます。