勾金駅のすぐそばの踏切を香春岳側へ渡ると、左側に細道があります。そこを進んで行くと、駅の裏手にまわることができます。さらに進むと写真のようなT字路に出てきます。写ってませんが、写真の左奥にホームと駅舎を見ることが出来ます。写真の真ん中にある空き地が貨物支線跡の路盤で、奥に進むとカーポートがあって民家の車庫に使われているようでした。緩やかなカーブを描いたその奥には、平成筑豊鉄道のレールが見えます。写真の左に写っている道路上には、踏切跡であった証拠である「鋲」が残っています。
その空き地に残る、支線跡中唯一の遺構のキロポストと曲線標が残っていました。しかし、字が読めん。もしかしたら、ここが起点だったのかもしれないですね。
先ほどのT字路を線路跡の道路へと進むと目の前に香春岳が飛び込んでくる。廃線跡らしさが感じられる道路が続く。
夏吉に向かっている途中、右側の民家の敷地内にあやしいもの発見。これってやっぱりどう見ても橋台の跡だよね。鉄道もものかどうかはわからんが、とにかくアヤシイ。反対側にはなにも残っていないし、地形的に考えても変だ。造成しているならば、なおさらわからん。もし鉄道ものならば、単線にしては広いし、複線だったのだろうか?炭鉱引込線のものか?謎は深まるばかりだ(笑)
なにげに立てかけられている葦簀がいい感じですな。
香春岳に向かって進んでいた線路跡は高度をだんだん下げ、鉄道路線跡らしい曲線で左へカーブし90度向きを変えます。
ひたすら左カーブを続けると、日田彦山線と道路の下をくぐり抜ける。鉄道の橋台や跨線橋の柵を見ても、その古さがよく伝わってきます。
上のクロスを抜けると、夏吉駅跡付近まで直線が続きますが、道路化はここまでで脇の細道へ繋がっています。途中、進行方向右手にある民家のナス畑の向こう側にセメント工場へ続くガーダー橋跡を見ることが出来ます。比較的長いようで、しかもカーブしている。
距離的に夏吉駅跡と思われる場所。何も無い、ただの空き地です。写真とは反対側の奥手には3連のボタ山が残っています。手元の資料には夏吉からその先、三井田川六坑まで引込線が延びていたようです。また、ここから左手のセメント工場へ向かって専用線跡が残っています。上の写真のガーダー橋がそれ。
夏吉駅跡から一旦国道201号線へ抜けて、国道沿いにあるセメント工場の裏手にまわると、下の踏切跡に出てきました。その路盤をガーダー橋のある夏吉側へ歩いてみます。路盤からガーダー橋へは壁があり進むことは出来ませんでしたが、脇へそれ川岸に立つとカーブを描いた美しいガーダー橋跡が一望できました。いつもは日田彦山線と並行する道路から、草むらの中に一瞬見えるだけだったけど、近くで見るとやはり感動するね。
レールはすべて剥されていました。路盤の跡には元からあったバラストの上に新たに砂利を敷いているようでした。踏切跡付近には、いかにもそれと分かる踏切部分を埋めたアスファルトや、いろんな機器が残っていました。さすがにその先のセメント工場方面へは進みませんでした。