飯塚駅の3番線桂川方にあるこの駅名標には次の平恒の表記の跡があります。この木製の駅名板は最近ではあまり見かけなくなりました。鉄板製のものよりも風情があって好きですね〜。筑豊本線は電化され、けたたましいディーゼルエンジンの音は、電車独特の音に変るでしょう、周辺では新飯塚、小竹、桂川の駅舎の改築など、近代化の波はどんどん押し寄せていますが、これに関しては、いつまでも残ってほしい物です。
「てんとう」の裏に残る「ひらつね」の文字。
飯塚駅を平恒方面へ出発するとしばらく筑豊本線の左側を並走していた。近年まで錆びて朽ち果てたレールが残っていたが、いつの間にか消えて電化の際の架線柱が立っていた。付近の小さな踏み切りでは、その線路を剥しアスファルトを埋めた部分がよくわかる。飯塚駅構内の端っこには上山田線のレールと思われる先端に車止めがしてあった。
右へ真っ直ぐ延びる線路は筑豊本線。しばらく並走していた線路はここで左にカーブして平恒駅へと向かっていた。左隅には上山田線の境界票が埋まっているのが見える。写真の踏み切りを右から左へ渡るとそこは上山田線の線路跡の道路である。
筑豊本線から分かれるとすぐに平恒駅に着く。駅舎はもう解体されて存在しないが、歩道の横にはホームとベンチが残っている。裏にはローカル線沿線には定番の農協倉庫もあった。付近の法面には炭鉱系の物と思われるコンクリート建造物の一部を見ることが出きる。
ホームの先端から覗いてみた。一見謎の歩道からの段差もこれがホームであった事を知る人は地元の人以外知らんだろうなぁ。
こちらは駅舎跡にある事務所の駐車場にあったごみ箱。「駅をきれいに」駅は無くなってしまったけど、ごみ箱としての役割は未だに現役。