29.遺構へ行こう@アプトの道/3

Category:たびぼうろぐ 2010.10 コメント(2)

●第5号トンネル・第10カルバート

碓氷第三橋梁を後にして第5号トンネルへ進む。

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壁柱を左右に持つ立派な坑門です。覆工は単線標準の煉瓦4枚巻きで仕上がっています。スプリングラインを境に煉瓦の積み方が違っているのも確認出来ました。中に入ってみると、所々に照明が設置されていて、さらにはバラストが無くて普通に歩けました。今まで探索した廃線トンネルは、バラストが残っていたり、線路がそのまま残っているような所が殆どだったので、なんか物足りなさを感じてしまいました。靴も廃線探索用にごっついヤツを履いてきてたんですが、ここまで整備されているなら普通の運動靴で問題ないやん・・・。

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壁にはこのような何かを通していたような跡がありました。これも饋電線を通していたんでしょうか? 坑門の煉瓦部分にも何か設置されていた跡がありましたし。

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覆工は至る所で補修されていました。明治時代の構造物ですからねぇ。

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↓横川側の坑門。こちらは全て煉瓦で出来ていました。軽井沢側にはあった要石が無い。

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_tabilog_224.jpg第5号トンネルを抜けるとすぐに第10カルバートを渡ります。格子柵に貼られた説明文によると、この線では径間4.57メートル以下のものをカルバートと呼んでいるそうです。換算すると15フィート以下ってことですね。横川〜軽井沢間で21ヶ所あるようで、その殆どが取り壊されていたり、作り替えられたりしているそうです。説明文に載っている写真は第11カルバートで、開通時の原形を留めており、焼過煉瓦を織り交ぜて積まれた装飾性の高いカルバートだそうです。見てみたいなぁ・・。今立っている第10カルバートを横から覗いてみると、アーチ下部がコンクリートで補強されているのが確認出来ました。

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●第4号トンネル

少し歩くと第4号トンネルが見えてきます。トンネルの先にはその次の第3号トンネルも見えていました。軽井沢側の坑門は全て煉瓦積み。こちらも壁柱を持った立派なものでした。要石は無い。

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第5号トンネルと違って直線なので、先が見通せて歩きやすい。

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第4号トンネル横川側の坑門。こちらは覆工以外は石積みでした。

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●第3号トンネル

第4号トンネルを抜けるとすぐに第3号トンネルに入ります。こちらも覆工以外は石積みの立派な坑門。

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ここも補修箇所がいくつもありました。

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横川側の坑門。こちらも覆工以外は石積み。

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●第3号トンネル〜第2号トンネル

ココを抜けるとすぐに国道18号線の旧道のカーブが見えました。来る時にバスから見たトンネルはココだったんですね。道路と比べるとアプトの道の勾配具合がわかりますね。

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下り坂はさらに続き、第2中山道跨線橋の下を通ります。ここでも勾配具合がわかります。

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先へ進むと碓氷湖が近くに見えてきました。碓氷第三橋梁から延々下り坂で、楽勝と思っていましたが、靴の選択を間違えたため、重たい靴で普通の下り道を歩くのは思いのほか辛く、前日の疲労も少し出て来て、足の裏と腰が痛くなってきました・・・。第2号トンネルを前にして、ちょっと休憩。写真の坂道の上の方には東屋があったんで、そこで休憩すればよかったんですが一気に下ってきてしまいました(汗)

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左の道路が下り勾配なので、アプトの道が余計に急に見えます。

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設置されている転落防止柵の勾配をアップで撮っていたので、後日、画像をPC上で、支柱が垂直に立っているとして、ザクッと測ってみると「3度勾配」でした。普通に設置する柵ならこの程度はよくある勾配ですが、パーミルにすると「52.4‰」 納得(笑)
奥に見えているのは碓氷湖。ここにも遊歩道があるようで、雨の中、そちらに向かっているグループがいました。大変景色が良く、紅葉時季になると綺麗なんでしょうねぇ。

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コメント(2)

>倫堕さん
いやぁ〜懐かしいですね。あそこと比べると全然ラクチンです。
どちらも素晴らしい廃線跡ではありますが(笑)

トンネルを見ていると、なぜか、あの宮原線のトンネル群を思い出しました。
前後の藪が酷い時は、トンネルがオアシスでしたね。

ここは、歩きやすそうで何よりです。
ますます、行きたくなってきた。

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