19.憧れの車輌

Category:たびぼうろぐ 2010.10 コメント(4)

とりあえず、飲み物(さすがに朝から飲みっぱなしだったので、酒ではない)と夜食の調達を兼ねて下車印をもらいに改札へ。この時点で、博多・広島・三次・木次・宍道・松江・岡山と下車印・検札印・入鋏印と捺されて、少し賑やかになってきたせいか、大阪の下車印をもらう際に「どこに捺しますか?」って言われました。まだまだスペースもあるしどこでもいいんですけどねぇ。捺す側にしたら迷ってしまうんでしょうか? さて、今度は再入場。有人窓口を通り切符を見せる。すると駅員が切符を放さず、じっと見つめて「あの〜お客様スミマセン。ちょっとお時間よろしいです?」あれ?なんかヤバいことでもあった?と思って「何ですか?きたぐにに乗るので少し時間はありますけど・・」と聞き返すと「これコピーさせて下さい!!スゴイ切符ですねぇ!ここでちょっと待ってて下さい」と、エラくハイテンションに言いながら通路反対側の事務所に駆け込んでいきました(笑) しばらく通路の壁で待つことに。23時を過ぎても、大勢の客が目の前の通路を左に右に通過していきます。さすが大阪駅。さて、待たされること1〜2分。さっきの駅員がダッシュで戻ってきた。「いやぁ〜ありがとうございました。いい勉強になります〜」とニコニコ顔(笑) まさかこんなリアクションがあるとは思いませんでした。さすが大阪駅!?(笑) ハイテンション駅員が見送ってくれる中、通路を歩き、本日の最後の乗換列車である「きたぐに」が入線しているホームへ移動。

ついに憧れの583系に乗れるのか・・そう思うとホームに上がるエスカレーターに立った時点で、既に顔が緩んでいる自分がいた(笑) 余剰車改造タイプの715系には乗ったことがありますが、リアル583系は初めてです。子供の頃、鹿児島本線で目を輝かせながら見た「金星」「明星」「有明」上野駅で見た「はくつる」「ゆうづる」と同系列の車輌に乗れる。しかも寝台に。一瞬、気分が少年期に戻ったかもしれない。上がりゆくテンションをオトナモード(笑)で抑えながらホームに出る。

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目の前に現れたのは、あの青15号とクリーム1号の所謂国鉄色ではなく、JR西オリジナルのカラーリング。わかっちゃいるけど、なんか違和感あるよなぁ・・。色については目を瞑りましょう(汗)

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だけど、この先頭車の形状的デザインはイイねぇ。

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特に運転席から屋根にかけてのデザイン、細形のヘッドマーク、貫通扉の設置方法など、おっちー的萌え要素が豊富に詰まってます。

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この日はなぜか2両増結して12両編成となっていた(ホームにいた客の情報)。

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ホームの端から端まで真っすぐ並んだ様は、かつての国鉄全盛時を思わせる長大編成で、その姿には圧倒されました。「急行」と表記されたサボも最近は殆ど見かけなくなりましたね。貴重な列車です。

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一般的な特急型や寝台特急の方向幕は横長なのに対し、こいつは正方形に近い形をしており、文字組も種別・名称・行先がセンター揃えになったもの、種別・名称・矢印に発着駅表記の上下列車共通表記など独特なものが多く、これも萌え要素のひとつでした。私の乗る5号車は幕の位置がズレてましたが・・。

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_tabilog_t06.jpg寝台が何番だったか確認するために切符をケースから取りだして見ていると、そばに居たおいちゃんが乗車券に反応!「いやぁ〜、こんな切符、久しぶりに見ましたよ。」ということは、古くからの鉄? その場で切符話で盛り上がる。実はその方も「きたぐに」に乗るようだ。私が寝台の番号を確認すると、なんとその方は通路挟んで反対側。しかも下段。私も下段。なんという偶然(笑) ホームで立ち話もなんですから、とりあえず車内へ。

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うわ〜!ネットや雑誌で見た光景だ〜。感激。早速、仕切りのカーテンを開いてベッドに上がる。これが、583の下段か・・・。さすがに横幅は広く、長さも寝転がって足先が壁に少し付くぐらいで充分広い。しかし、高さが・・・これが3段寝台か。実は3段寝台も初体験。ベッドに座ることも出来ない。まぁ、あとでじっくり見てみよう・・。

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私が乗ったのは数少ない喫煙車。もちろんベッドでは吸えない。なのでデッキへ移動して一服。先ほどのおいちゃんと鉄談義再会(笑) 話を聞くと、かなり鉄な方でした。国鉄・JR全線走破して、今は私鉄全線走破の途中とのこと。恐れ入ります・・。お住まいは山口だそうで、今日は仕事を終わらせて新幹線でこちらに向かったそうです。どこに行かれるんですか?と尋ねると「高崎まで行って・・・」「えぇ!? 私も高崎に行くんですよ」偶然って重なるもんですねぇ。ビックリです。山口おいちゃんは、高崎で上信電鉄を乗りつぶし、その後、ヤクルトの最終戦を見に行くそうだ。
おっさん二人がタバコを吸いながら鉄な盛り上がりを見せる中、いまや貴重な!?(汗)喫煙車ということもあって、狭いデッキには禁煙の隣の普通座席車や寝台車から、老若男女、入れ替わり立ち替わりやってきます。設けらている2つの灰皿はあっという間に一杯に(汗) 話に夢中になってる間に発車の時間になったようで、気が付いたら折戸が閉まって発車してました(笑)
するとチャイムが鳴って車内放送が始まった。デッキでは走行音と雑談の声で聞きづらかった。時計は確認しなかったけど、やっぱり少しダイヤが乱れているような感じ。一服どころか話が進むうちにタバコの本数が増える(汗) 新大阪を過ぎたあたりで、スーツ姿の青年がタバコを吸いにここへ来た。彼も話に加わり3人でスパスパしながら色んな話をしました。彼の話し方は非常に丁寧で真面目な印象。人と話すことが好きなようで、この列車に乗った時はここによく来るらしい。大学生の彼はホテルでバイトをしているそうな。だから人との接し方が上手いんだな。就職先の話になると、彼は警察庁に内定をもらっていると言って、将来像を熱く語ってくれました。特急券を買って急行列車に乗るというお茶目なところもあるけど(笑) そんな彼は京都で友人と下車していった。その後、彼のような真面目で熱い心を持っている大学生は、最近はそう居ないですよねぇ・・と、山口おいちゃんと意見が一致した。頑張れ!青年!日本の未来は君にかかっている!ちょっと大袈裟やね。誤った方向に進まないようによろしく頼むよ。

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コメント(4)

>チョビさん
やはり583系は子供の憧れの的でしたよ。ブルートレインとは違う魅力を持ってますよね。
私も折尾駅3番のりばで見たシーンは今でも忘れません。

>ちくまえ。さん
国鉄色が一番しっくりきますよね。
私はあまり車内をウロウロしなかったので、飲料水の有無は確認出来ませんでした。
ブルトレや昔の特急にあったアレですよね?
ペロッと二重になった紙を引き出して、広げてコップにするやつ。
キンキンに冷えてて妙に美味しく感じました。ただの水なんでしょうけど(笑)

>倫堕さん
583系の夜行がバンバン走ってた頃ですね。
私は乗る機会が無く、今回が初めてだったんですが、下段でもこんなに苦労するとは思いませんでした(汗)
サボは「急行/EXPRESS」の赤い帯のやつなら最高だったんですが、贅沢は言ってられませんね。
583系の幕がLEDになったら興醒めですね・・・。そんな姿は見たくない!

私は生まれて初めて乗った夜行列車が583系「明星」でした。
中2だったので、昭和56年ですね。

今よりはるかにスモールだった筈なのに、上段の狭かったこと!
今、乗ったらえらいことになりそうです。

下段は高いので、初めて乗ったのはいつだったか・・・・・
幅は広いけど、高さはどうしようもありません。
3月に久々に乗った時も苦労しました。

3月に乗った時は「急行」のサボには気がつきませんでした。
もはや、サボはもちろん、方向幕も貴重になりつつあります。。。

583系♪
私も愛してます(^ ^)
どうせ走らせるなら国鉄カラーで走って欲しいもんですな。

懐かしい車内、昔は青いカーテンでした...
それとデッキには紙コップ(コップじゃないけど)がありました。

金星で名古屋まで乗って帰りは東京から『あさかぜ』で戻ったと思います。
小学生半額ならではの時期でした。

私も幼少の頃、母親に連れられて、近所の踏切に夜583系を見に行ってました。

その影響でかどうかはわかりませんが、今はこの会社にいます。

多分この影響でしょう。

高校通学のときは西鉄より本数が少なく料金が高かったJRで通学してたし…

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